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ことし猛暑でも電力不足は心配なかった?

今年のように、日本全国猛暑に襲われたのに、電力不足がニュースに取り上げることはなかった。

日本の電力系統は北海道から九州まで繋がって(連系)おり、例えば東京が猛暑になり電力不足が予想される場合には、涼しい東北電力や北海電力から電力の融通を受けることができるようになっている。

周波数が60Hzの中部電力以西との電力のやり取りもできる。
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各電力社間の連携は、直接「交流」でつながるが、下記は交流を一旦直流に変換し、再度交流に戻して相手とつながる「直流連系」となる。
理由はやや専門的になるので、ここでは割愛。

1)海底ケーブルで連系:直流送電
・北海道電力~東北電力
・関西電力~四国電力

2)周波数を変換:50Hz~60Hz
・東京電力(50Hz)~中部電力(60Hz)
3ヶ所(佐久間、新信濃、東清水)

3)特殊連系:60Hz~60Hz
・北陸電力~中部電力
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《上記データはネット上で公開されている電力関係資料より転載》

ところが今年のように全国が猛暑になると、各電力とも余裕がなくなり、例えば東京電力が他電力から融通を受けることは難しかった筈である。それでもニュースで騒がれることはなかった。

調べてみると、東京電力では、発電供給力に対し、最大電力需要量は93%で収まったようである。東北電力でも90%程度、多電力でも同様のレベルであった。
勿論、各電力会社の発電供給力には、他社からの融通電力が織り込まれているはずである。

東日本大震災以前に比べ、原子力発電の停止などもあり、電力供給量は減っているが、それ以上に省エネ効果などで需要が減っていたわけである。

猛暑も峠を越したようなので、今年の夏場の電力はうまく乗り切れそうである。

もっとも、何らかの理由で、大規模発電所が停止したり、大容量送電線が突然遮断されるような突発事故が発生すれば、大規模停電が発生するリスクは完全には否定はできないが。


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by seokazuo | 2019-08-12 12:22 | 社会 | Comments(0)


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