7月1日から電気事業法による「電力使用制限」が発令された。
第1次石油危機の1974年以来、37年ぶりの発動とされる。
ただ、同じ電力使用制限といっても、オイルショックの時とは主旨が違う。
下図は本日の東北電力の電力需要カーブである。
青の折れ線:昨年の実績、平日は午後がピーク。
赤の折れ線:昨日の実績、平日に比べ、如何に少ないかが判る。
青染の棒グラフ:本日の実績、本日の設定値”オレンジの横線”を越えてはならない。
今回は発電所の設備能力の制約から、一日の使用電力の”ピーク”を、如何に抑え込むかである。
すなわち、上図でいえば、棒グラフの最高値を、昨年実績(青の折れ線)より15%削減するように指導されている。
オレンジ色の横線が本日の設定値で、これを越えてはならない。
一方、オイルショックの時は、如何に石油の消費量を減らすかであった。
これは青染で示される棒グラフの面積(これは電気代にリンクする)を如何に減らすかであった。
だから当時は、広告、イルミネーションなど、夜間の電力も節約した。
今回は、特に平日の午後に注視しており、ピークの作業を如何に抑え込むかである。
自動車産業など、平日を休み、もともと電力使用量の少ない休日に、工場稼働をシフトするのは、平日のピークを抑えるためである。
そういう意味で、最近街灯が暗くて困るというクレームが聞かれるが、
こういう節電は、今回の節電の主旨とはちょっと違う。
エネルギー節約という点では、勿論意味があるのだが・・・